放射線科
ごあいさつ
あらゆる分野での質の高い医療の提供ができるように心がけています
放射線科の常勤医は4名で、15名の診療放射線技師、5名の看護師、2名の事務員が在籍し、画像診断、インターベンショナルラジオロジー(IVR、画像下治療)、放射線治療の業務を行っています。いろんな診療科や外の病院からの依頼に応じて、様々な診断装置を使い病気の診断をお手伝いします。また、放射線治療や血管造影装置などの診断機器を利用した治療(IVR)を行っています。
医療機関の認定
日本医学放射線学会放射線科専門医修練施設
画像診断管理認証施設
診療内容・特色
画像診断は、高解像・高速撮像のCT検査、MRI検査、超音波検査、血管造影検査、核医学検査、消化管造影検査、乳腺撮影、一般撮影検査など、多くの診断機器を用い幅広い分野の診断を行っており、手術症例では私たちが診断した画像と病理像の対比を行うことで診断の向上に努めています。IVRの部門では、肝臓癌の動注塞栓療法を中心に頭頚部癌やその他の悪性腫瘍に対する抗癌剤動注療法、喀血や消化管出血、外傷性出血に対する動脈塞栓術、胃静脈瘤に対するB-RTOなどの血管内治療を行っています。その他にもCTガイド下の内臓神経ブロックや腫瘍生検、膿瘍ドレナージなどの非血管系IVRも施行しています。放射線治療に関しては、位置照合機能に優れたバリアン社製放射線治療装置を用い、肺癌に対する定位放射線治療の他、頭頚部癌、乳癌、肺癌、食道癌、肝臓癌、膵臓癌、前立腺癌、転移性骨腫瘍など、様々な癌に対する治療を行っています。
特に前立腺癌に対しては、放射線照射中に、照射野内の放射線の強さに強弱をつけ、腫瘍に対して集中的に照射を行うことができる強度変調放射線治療(IMRT)を2021年から施行し、骨転移巣にはゾーフィゴを用いたRI内用療法を行っています。尚、今年度の7月から12月の間に放射線治療装置の新規更新(バリアン社製・VitalBeam)を行います。前立腺癌病巣に対し、高線量を照射することで高い局所効果が得られ、また癌病巣周囲正常組織の線量を低く抑えられることで副作用を軽減でき、患者さんの時間的負担の軽減も可能となります。大分大学附属病院との密接な連携もあり、あらゆる分野での質の高い医療の提供ができるように心がけています。
放射線治療装置について 米国(Varian社製 CLINAC 21EX OBI)
当施設の放射線治療装置には5-10mm幅のマルチリーフコリメータ(可変型照射野絞り装置)が60対装備されています。このマルチリーフコリメータを用いることにより病変の形状にあった設定が可能になります。正常な臓器への不要な照射を避けることができ、患部に正確に放射線を集中することによって、副作用を極力抑えることが可能になりました。
定位的放射線治療周りの正常組織にはできるだけ放射線をあてないようにしながら、高線量の放射線をピンポイントに照射する高度な治療も可能です。OBI(オンボードイメージ)は、治療装置に特別装備された透視装置です。治療部位を三次元で正確に確認することができ、鮮明でヒバクの少ない照射前の位置確認透視画像が短時間に得られます。
核医学検査装置(SPECT・CT) RI核医学検査装置
核医学検査とは
- 頭部SPECT検査では主に脳の血流を調べます。脳梗塞や痴呆を診断したり、血管手術の効果を調べたりします。
- 心筋SPECT検査では心筋梗塞・狭心症などを調べることができます。
- 腫瘍や炎症などが診断できます。X線写真より早期に異常を発見できる場合があります。
SPECT・CTの有用性
- 異常の有無がわかりやすくなり、同時に正確な位置情報を得ることができます。
- 総検査時間の短縮と被ばく低減を実現します。